整骨院で行う電気治療(物理療法)

整骨院・接骨院で治療を行うメリットの一つに色々な物理療法(電気治療や温熱療法など)が充実しているところがあります。

ほとんどの場合、整骨院に行って、初期手当で整復・固定を行った後の治療のメインは電気治療と手技療法になることが多いでしょう。

整復とは

折れた骨を元通りに戻したり、外れた関節を元の位置に戻す事や損傷した組織を治していくことを言います。

以前は、物理療法と言っても低周波治療器と簡単なホットパックな様なものが主流で効果にも限界がありました。

しかし、最近では物理療法は発達し、電気治療器の精度は非常に高いものになりつつあります。

我々柔道整復師が行う手技療法よりも電気治療の方が効果が高いのではないか?と思わせるものもあります(笑)

いいや!

我々柔道整復師の手技療法が一番です!!

当院で使用している物理療法機器

冗談はさておき、当院で使用している物理療法機器について説明していきます。

・干渉波

もっともオーソドックスな治療器で整形外科のリハビリ室や殆どの整骨院・接骨院にも置かれています。

効果としては一番の作用は筋弛緩作用です。

一般的な低周波は皮膚から2~3mmまでの表層部までしか刺激が浸透しないのに対し、干渉波は筋肉の深層部4~5センチくらいまで刺激が浸透し深層部の固くなった筋肉の血流を改善し筋肉を緩める効果があります。

軽度の打撲は表層部の損傷と言えますが、その他、殆どの怪我や痛みは筋肉の深層部が原因と言えます。

従って根本的な疼痛の改善には深層部への刺激が必要なのです。

筋弛緩作用と鎮痛作用が期待できる

また、中周波と高周波と言われる二種類の異なる刺激を同時に通電させぶつけ合わせる事によってより筋弛緩作用と鎮痛作用が期待できます。

干渉波と言われる所以は2種類の刺激が干渉しあうというところにあります。

その他の効果としては鎮痛作用もあります。

痛みや痺れの感覚を電気の刺激でブロックし痛みを和らげます。

後は、筋トレとしての作用もあります。

一般的によく聞くEMSとは違い、NMESと言って中周波の刺激でより深層部を刺激し、怪我や痛みにより低下した筋肉を刺激し再教育又は増強していく作用があります。

全てを一気に出来る訳ではありませんが、状況に応じて使い分け色々な症状に対応することができます。

 

・SSP

シルバースパイクポイントと言って、別名「刺さない鍼治療」とも言います。

一般的に鍼治療はツボや筋肉、皮膚などを直接鍼で刺激し自律神経の調子を整えたり、痛みをコントロールしたり、治癒力を促進したりします。

しかし、中には鍼を刺されることに抵抗のある方もいらっしゃると思います。

このSSPと言う治療器は皮膚を貫通することなく、特殊な円錐状の金属電極に低周波の刺激を流すことによって実際の鍼治療に近い効果を出すことができます。

また、一般的な低周波だと皮膚から2~3mmまでの表層部までしか刺激が浸透しないのに対し、SSPの円錐電極を通すことにより4~5㎝まで刺激が通るようになります。

痛みを和らげる効果

この刺激により脳内からエンドルフィンと呼ばれる別名、脳内モルヒネと言われたり幸福ホルモンと言われたりするホルモンが分泌される事が実証されており、痛みを和らげる効果があります。

また局所の血流促進効果があり回復を手助けする効果があります。

ペインクリニックでもSSP療法は使用されており、お医者様の中でも信頼されているようです。

 

・ウォーターベッド

水圧式のマッサージ器です。

血行促進、リラクセーション効果があります。

一昔前まではローラーベッドといってベッド内のローラーでマッサージ効果や脊椎調整の効果がありましたが、現在はウォーターベッドが主流になってきています。

ローラーベッドはあたりがかたいところがあり、骨粗鬆症が心配される高齢者の方や骨の発育が未発達な子供さん達には使用が難しい点がありました。

ウォーターベッド水圧なので全身どこでも刺激できることもあり、赤ちゃんから高齢者の方まで幅広く刺激を行うことができます。

 

・アキュスコープ・マイオパルス

NASAが開発した当院自慢の治療器です!

驚異的な鎮痛、回復促進作用のある治療器です。

以前にも説明させて頂いておりますので、ここでは割愛させて頂きます。

 

電気治療には禁忌事項もあります。

  • 重度な心疾患のある方
  • ペースメーカーが入っている方
  • 人工透析をしていて血管がもろくなっている可能性のある方
  • 悪性腫瘍のある方
  • 通電部位に皮膚疾患のある方
  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方
  • その他、医師の指示がある方

 

電気治療(物理療法)の効果を最大限に出すためには適度な刺激量と治療時間が必要です。

よくあるご質問

良く患者様から聞かれる事としては

 

Q1.長くやった方が効くんですか?

A.治療器の性質によって違います。

アキュスコープ・マイオパルスは治療時間に比例して治療効果も表れることが多く、持続時間も長くなります。

干渉波やSSPはあまり時間が長くなりすぎると筋疲労を起こしてしまう事があります。

 

Q2.強い(刺激量が多い)方が効きますか?

A.刺激量に治療効果が比例するものではありません。

あまり強い刺激を入れすぎると筋繊維を壊してしまったり、筋疲労を起こしてしまったり、耐性ができて更なる強い刺激を求めてしまうようになったりすることがあります。

 

しかし、症状によってはあえて強刺激を一時的に入れた方が効果的である場合もあります。

当院では刺激時間や刺激量の設定は患者さんの状態に応じて適度な刺激量と時間をこちらから提供させて頂くようにしております。

何故なら、治療器の事を知り尽くした我々が患者さんの状態を見極め適度な刺激量を提供するのが患者さんにとってベストだと考えるからです。