バスケ選手に多い怪我④

~アキレス腱断裂~

アキレス腱が痛い、アキレス腱が切れたなど周りで言っている方いるのではないでしょうか。

意外と自覚がない場合も多く、受傷時にバットでたたかれた感じがした、

ばんっと破裂音のような音がしたなど痛みよりそっちで自覚することが多いです。

受傷直後は荷重をかけるのも困難になってしまいますが、

しばらくすると意外と歩けてしまいます。

ですが、つま先立ちになることができないので違和感があります。

そもそもアキレス腱とは、ふくらはぎにある筋肉(ヒラメ筋、腓腹筋)

からかかとについている筋肉の端にある人体で最も大きな腱の事を言います。

もちろん、かかとの骨についているわけなので、そこが断裂してしまうと

機能しないため、支障が出てしまうわけです。

スポーツでの外傷が多いとされている怪我ではありますが、

日常生活の中での転倒などによるものからも発生するので年齢関係なくよく起こります。

原因

アキレス腱が断裂する発生原因としてスポーツの踏み込みだったり

ダッシュ、ジャンプで急激にふくらはぎの筋肉が引き伸ばされて発生します。

30~50歳に多く、腱が老化現象を起こしてしまっていることから

発生すると言われています。

ですが、もともと体の硬さ、柔軟性が低下していることで発生する場合もあるので

若いスポーツ選手や、スポーツを急に行ったりしてもなります。

症状

最初に言ったように、後ろから蹴られた、バットで殴られた感覚、

破裂音がしたといった症状が現れますが、

こういった症状は、診断するうえでも重要な症状で

破裂音はアキレス腱断裂で特徴的にみられる「POP音」と呼ばれる症状の事を言います。

その後、アキレス腱部分が痛む、歩けない、つま先立ちができない、

階段が上がれない下りれないなどの症状が出てきます。

人それぞれで症状は変わってきますが、

歩けなくても足首は動かせたり、普通に歩けたりという人もいますが

切れている事があるため、注意が必要です。

また、アキレス腱の断裂部に皮下の陥凹を触れて、患部に圧痛が見られます。

トンプソンテストを用いて検査をしていきますが、

トンプソンテストはうつ伏せにさせて、膝を直角に曲げふくらはぎをつまむと

足首が普通なら動きますが、切れてると動きません。

こうなると陽性といえます。

その他にも、画像検査などの診断もありMRIや超音波診断などをしていき

断裂から正確な診断をしていき、治療方針を決めていくには重要なものです。

治療

治療には保存療法を行う場合と、手術を行う場合があり

保存療法では、ギプス等を装着して固定させることで自然に治癒を待つ方法です。

体へのリスクが少ないため、高齢者で体に負担をかけられない方や

体力がない方、術後痛みを感じたくない方などが選択します。

ですが、早期に復帰したいなど思っている方は、手術療法をおすすめします。

手術ではアキレス腱の縫合術を用いて治療をすることが多いです。

再び断裂してしまう事を防ぎ、短期復帰できるというメリットがあるので

スポーツ選手の方にはこのケースを多く選択しています。

治療期間にも差があり、保存療法の場合には3カ月ほどで歩行が可能になり

6か月後には完治している場合が多く

手術を選択した場合は、2カ月ほどで歩行可能になり、5~6カ月で

スポーツ復帰ができるといわれています。

早期に歩行可能になった方が筋力低下も抑えられるのでおすすめです。

人により治療計画や内容も変わってきますが、それぞれにあった治療を選択していき

より日常生活過ごしやすくしていきましょう。

類似の怪我

アキレス腱部分で痛みを生じるものとして挙げられるのが

アキレス腱炎と呼ばれる怪我です。

先程のアキレス腱断裂とは違い、断裂はしていないもののアキレス腱部分に炎症が生じている状態を言います。

長時間歩きすぎたり、普段使っていない部分を急に使うことで部分的に腫れが出てしまったり

繰り返しの負荷により熱を持ってしまっている状態です。

安静にすることと、患部の炎症を引かせるためにアイシング等で熱を取る事が大事です。

アキレス腱自体は年齢を重ねていくごとに弱くなっていき、扁平足のかたや靴が合わずそのまま使っている方は

発症しやすいと言われています。

ランニングなどを日頃から行っている人は休息が必要ですし、

炎症が出ている人はスポーツを休んだり、大切な試合などに出られない場合もあります。

かかとのの部分についてきている腱なので、かかとに痛みを発症してしまったりして

また、動きにくさを感じてしまったり、悪化しすぎてしまうと日常生活の不意な動作でも痛みが引き起こされます。

アキレス腱断裂は急に発症するのと違って、徐々に負荷が加わって起こるという部分が違いますが

どちらもふくらはぎの筋肉の硬さが関連します。

日頃から、特にスポーツをしている方は自身の体のケアの為にも

柔軟性を付けることが大切だと言えます。

アキレス腱部分についての怪我を話しましたが、どんな人にもどんな場面でも起こるので

バスケをしている方だけでなく、あるいはスポーツを日頃からしている人だけでなく、

どんな方にもストレッチ、ケアが重要だという事です!