私たちの指や手には、筋肉と骨を結び付ける腱(けん)という紐のようなものがあり、それが筋肉と連動して動くことで、指や手首を自由に曲げたり伸ばしたりしています。腱が動くときに、骨から離れないように押さえる役割をしているのが腱鞘(けんしょう)という組織です。
指や手首をひんぱんに曲げ伸ばししていると、腱と腱鞘がこすれ合い、炎症を起こすことがあります。するとその部分が腫れて動きが悪くなり、やがて痛みを発するようになるのです。
それがいわゆる腱鞘炎と呼ばれています。
もともと楽器演奏者やスポーツ選手、筆記業務の多い社会人によくある症状でしたが、最近ではパソコンの打ち込みが原因で腱鞘炎になってしまう方もいます。
その他、ホルモンバランスの乱れから妊娠中や更年期の女性も発症する例があります。
治療には 「保存療法」 と 「投薬療法」 があり、「保存療法」は湿布などの外用薬を用いつつ、テーピングで患部の固定にすることにより炎症を沈静して行く方法です。
初期症状の治療時もしくは痛みが軽度で済んでいる場合はこの方法が効果的です。
しかし思う様に治療が進まない場合、「投薬療法」で痛みどめなどの内服薬、ステロイド注射の使用で炎症を抑えていきます。
たかが腱鞘炎と思って放置してしまい、症状を長期化させてしまう患者さんもいらっしゃいます。
症状が悪化すると手術をしなくてはならないケースもあるので、症状に心当たりのある方は一度ご相談ください。
フジタ整骨院・鍼灸マッサージ