趣味や部活でランニングをしていて膝が痛くなったことはありませんか?

膝は日常生活でも歩く、曲げるなど様々な動きに関与するために必要な大切な部分です。ここに痛みが出た際にどういった怪我なのか、どう起こったのか、どうしたらいいのか、いざなった際に分かっておいた方がいい怪我について説明していきます。

まず、そもそも膝の関節はももにある大腿骨という大きな骨と

すねにある脛骨腓骨という二つの骨と、膝蓋骨といういわゆるお皿の部分で関節を構成しています。

この関節を動かして支えるために、靱帯や半月板が補っています。

膝の痛みには膝自体が痛くなったり、外側、内側、お皿の下部分といった様々な部分で痛みが生じます。

~腸脛靭帯炎(ランナー膝)

マラソン選手や走ることが多い人に多くみられれる怪我として挙げられるのが、このランナー膝です。

別名、腸脛靭帯炎とも言われて原因としては基本的にオーバーユース、使い過ぎです。

部活で走ったり走ることが好きな方、あるいはウォーキングを趣味等で行っている方なんかには良く起こる疾患なので知っておくといいでしょう。

原因

このランナー膝は太ももの外側にある靱帯で、股関節から付いてくる大腿筋膜張筋から移行してきてこの靱帯になってきます。

膝を曲げ伸ばしするたびに大腿骨の出っ張った部分と触れるため、過度に運動をして走り込みや、長距離のランニングなどをするとその部分が擦れ合ってしまい炎症が起こりやすいです。

簡単に言えば使い過ぎで痛みがでてきてしまい、

その結果、疼痛を生じてしまいます。

また、特に下り坂なんかでは、着地をした際に負荷が体重の5倍ほどかかり、痛みが増すと言われていて、シューズの硬さ、筋力が弱かったり、筋肉の硬さがある、O脚の方がなりやすいと言われています。

運動時にだけでていた痛みも、日常生活で支障が出てしまうほどになる場合もあるので、そうならない為にもしっかりケアが必要になります。

症状

症状としては大腿骨の外側に圧痛が存在していて腸脛靭帯は緊張が強く出ている状態です。

初期にはランニング中にだけ見られて休むと痛み自体が軽減するといった症状が出たりします。

重度の場合にはその痛み自体が常に出ているので、

歩いたりするだけでも痛みが生じやすくなってきます。
後は、検査としてよく用いられているのはグラスピングテストというものです。
膝を屈曲させた状態で腸脛靭帯部分を押さえつつ伸展して
痛みが誘発されるとランナー膝の疑いがあります。
レントゲンやMRIでの所見はなかなかみることができません。
外側部での疼痛がみられるので、外側の半月板損傷との鑑別が必要になってきます。
症状が出始めたら必ず休息とケアをする必要があるので、そうならないためにも日頃から運動前、後などにケアをしてあげられるようにしましょう。

治療

基本的には安静にして運動を制限してあげることが大事です。
ようはランニングを休止して足を休ませてあげることが重要となります。
痛みの出始めは炎症が出ている状態なので、アイシングを行い炎症を抑えてあげる必要があります。
その後、ストレッチなどで固まってしまった筋肉を緩めてあげて、痛みの原因となっている筋肉の硬結部分をとってあげて再発を防止します。
一度症状が出てしまうとなかなか痛みが引かずに続いてしまうため
症状の初期判断、処置が重要となってきます。
また、部活動などでトラックを走っている方には同じ側の足にずっと負担がかかり続けている為、たまに普段とは逆回りで走って、足にかかる負担を少なくしていく必要があります。
後は、靴などの形でも足に負担がかかったり、硬さ、中敷きでも変わってきたりするので、そこの調整でも足にかかる負担を取り除くことができます。
コースを考えて走るのであれば、できるだけ衝撃が強いコンクリートなどは避けて、下り坂などの膝に負担がかかる場所ではなく、芝生や土の上などの柔らかさがある地面の上をできるだけ走るようにしてください。
ちょっとした部分を意識するだけで、体にかかる負担も軽減されてよりいい運動を行えます。

~その他ランニング時の膝痛~

鵞足炎

ランナー膝が外側の痛みだとすると、この鵞足炎は膝の内側の痛みです。

鵞足とは足の脛骨の部分(すねの骨)の内側にある筋肉の停止部分で

半腱様筋、薄筋、縫工筋の筋肉が付く部分になります。

これも使い過ぎによるもので、付着している筋肉の緊張が強くなった際に痛みが走り、そのほかには下層部分に側副靭帯が付いている為、その部分との摩擦により痛みが出てきます。

膝蓋靱帯炎

膝の下側、お皿の下にある部分に痛みが出てくる疾患です。
ランニングはもちろん、ジャンプをした際にも起こるのでズキズキとうずくような痛みが出てきます。
主には大腿四頭筋(ももの前の筋肉)の柔軟性の低下、
後は成長期に骨の成長についていけなく、ほかの組織部分が引き伸ばされて痛みが発生します。
こういった膝の痛みの場所によって様々な怪我に繋がります。
少しでも違和感があったりしたら、すぐに運動を中止して様子を見てあげながら
膝のケアをしてあげてください。
何かお困りの際にも当院ではお話だけでも聞くことができるので、ぜひ頼って下さい!