ビタミンには、水溶性のビタミンが9種類、脂溶性のビタミンが4種類と、合計13種類があります。

ビタミンCやAは単体なのに、ビタミンB群だけなぜ“群”なのかといえば、発見当初は1つのビタミンだと思われていたからです。でもその後の研究で複数の物質が混ざったものだということがわかり、ビタミンB群というグループになったのです。

 

ビタミンB群は、あらゆる種類の補酵素として働く栄養素で、タンパク質や糖質、脂質の代謝など、生命活動に深く関係しています。ビタミンBはグループとして複合的に摂取したほうが効率よく働くのですが、とくに美肌に必要なビタミンBは、ビオチン、葉酸、ビタミンB6です。

 

ビオチンは、皮膚炎を治すビタミンとして発見された栄養素です。当初はビタミンHと呼ばれていましたが、いまではビタミンB群のグループになり、ビタミンB7に分類されています。

肌細胞の誕生から再生、さらにコラーゲンの生成に至るまで、さまざまな生体機能に関わっているビタミンですが、ビオチンが不足すると、皮膚トラブルが起きやすくなるといわれています。

ヒトの体内にあるビオチンの大半は、腸内細菌によって作られます。食品から摂取できるのは0.1mg程度なのですが、腸内細菌が生み出す量は20mgと圧倒的に多いのです。
つまり、腸内細菌の働きが悪ければビオチンの生成量も減ってしまい、肌荒れも起こしやすくなります。

ニキビができやすく治りにくい、かゆみや赤みなどが出やすい、白髪がすごく増えた、髪にツヤがない、抜け毛が多い・・・のような悩みがある人は、もしかしたらビオチン不足かもしれません。

食生活の偏りや腸内環境の乱れのほか、アルコールや喫煙、そして砂糖の過剰摂取なども、ビオチン欠乏の理由になるので気を付けましょう。