バスケ選手に多い怪我①
<バスケ選手>
動きの多いバスケは、動作で急なストップやジャンプが多く
相手との接触プレーもあるため、怪我を多くしやすいスポーツです。
また、重たく大きなボールを使ってプレーをするので手指も怪我しやすく
ひどい場合は骨折の危険性もあります。
そんな中でバスケ選手に多く起こる怪我について紹介していきます。
足首の捻挫
捻挫はいろいろなスポーツでよく目にする怪我だと思いますが特にバスケで多いとされているのは足首の捻挫です。
各関節に靱帯や様々な組織があり、膝や肘にも捻挫は起こりますがこの、足首の捻挫が多いとされています。
ジャンプの着地だったり、相手の足を踏んでしまって捻ったなど様々な場面で捻挫が発症します。
体には骨と骨を繋げているバンドのような働きをする靱帯がついています。
大半は足関節を内側へ捻って起こる事が多く、外くるぶし側に痛みを発症しやすいです。
腫れなども徐々に出てきますが、外くるぶしの捻挫で一番多いとされている
「前距腓靭帯」の損傷がよく発生します。
その他の怪我
このほかに、足関節の外側には踵腓靭帯、後距腓靱帯と前距腓靭帯からなる外側靱帯と
内側側にある三角靭帯、前にある前脛腓靱帯、後ろにある後脛腓靱帯があり
このような靱帯はが違勅の受けた方向、大きさにより損傷部分が分かれてきます。
よくスポーツ外傷として扱われることが多いと思いますが、日常生活の中でも
階段で踏み外した、転倒したなどどんな場面でも起こりやすい身近な怪我なので
スポーツをしていない人でも十分起こります。
損傷の程度によって重症度が分かれていて、
1度損傷☞靱帯引き伸ばされてしまっている状態
2度損傷☞靭帯に傷がついてしまったり、一部分で断裂してしまう
3度損傷☞靱帯が完全に断裂してしまう
重度の場合では裂離骨折を引き起こすこともあるので重要視する必要があります。
子供の場合は骨が柔らかいので、溝に足を取られてしまったりして骨折したりします。
症状
損傷部分の強い圧痛があるのと、腫脹、熱感、皮下出血が見られます。
また、腫脹や皮下出血は受傷時にあまり見られなくても
時間をおいて徐々に出現することが多く、後から圧迫感を感じてしまう場合もあります。
患部の動揺性だったり不安定感からうまく足をつけなくなってしまったりします。
初期処置
足関節を捻った、痛くなってきたと思ったらすぐに冷やして患部を動かさないように
安静にしてください。
RICE処置をして頂く事これが一番大切ですが、まずは冷やすことをして下さい。
受傷時は炎症期で腫れだったりの熱を持っています。
冷やすことであえて血流を悪くさせて腫れを抑える働きがあり、
炎症がある場合はこうして腫れを抑えることが予後の経過も変わってきます。
逆に温めてしまうと血行が良くなるので腫れがどんどん大きくなるので
できるだけ早い段階でアイシングを行って下さい。
また、すぐに医療機関に行っていただき適切な処置をしてもらうことが大切です。
損傷部位、度合いによって固定をしたり、どのぐらい安静にするのか、生活指導等含めて
聞くことができるので行った方がいいと思います。
当院でも損傷の度合いによってはテーピングはもちろん、その人にあった型をとり、
安定性を出すために固定具で固定したりもします。
また、整形外科のご紹介もできるので骨折の場合も経過を見ながら治療が行えます。
ジャンパー膝(膝蓋腱炎)
ジャンプなどの繰り返しで起こる事が多いとされている疾患として、このジャンパー膝が挙げられます。
バスケでよく聞かれますが、バレーボールなどのジャンプが多いスポーツでも起こり、
たくさん走ったりすることでも起こるので、様々なスポーツで起こりやすい怪我です。
膝蓋靱帯が引き伸ばされる
膝にある膝蓋靱帯という膝蓋骨(膝のお皿)にくっついている靱帯が引き伸ばされたりすることで
痛みが発生しています。
また、スポーツによるオーバーユースで起こる事も多いですが、
原因としては、子供の身長が急激に成長した際にも起こります。
子供の成長で骨は伸びてきますが、それに合わせて筋肉と靱帯も急に伸びることはありません。
なので、その差から急成長でも起こります。
症状
初期症状では痛みはあまり出にくいと言われていて、軽度の場合でも痛み自体は軽く
テーピングなどを使いサポートできます。
ですが、放っておいて重度になってしまった場合は、強く痛みが出てしまい、
日常生活の中でも支障をきたす場合は完治に時間がかかってしまいます。
また、膝蓋靱帯の周辺は血行が乏しいため、炎症が一度起こってしまうとなかなか治りにくく
症状として長く付き合っていかなくてはなりません。
ほとんどの発症が使い過ぎによるものなので、違和感などがあった場合は早めにご相談ください!
処置
ジャンパー膝自体はしっかりと治療をしていけば完治する怪我ですが
一番効果的なのは安静にして頂き、スポーツの練習量を減らすことが大切です。
ただ、練習量を減らすという事はスポーツ選手にとってはとても痛手なので、そこはケアをしつつご自身の怪我としっかり向き合っていくことが早期治癒への近道です。
またセルフケアの件では膝のお皿の部分とももの前の筋肉(大腿四頭筋)はくっついていて
ジャンパー膝に深く関与して切る筋肉なので、そこをしっかりストレッチしてあげて
練習前にはしっかりウォーミングアップとして体を温め、練習後は患部を冷やすなど
怪我と付き合うためのセルフケアをしっかり行ってください。