猫 背

猫背とは、背中が丸まって内側へ反るとともに、頭が前方に出てしまう姿勢のことです。体が猫の背中のように丸くなることから猫背と言われています。

猫背になる原因は様々ですが、主に筋肉の硬さ、関節の硬さ、体幹の弱さなどが挙げられます。体の硬さや体幹の弱さからバランスを崩したり、体の歪みなどが生じて姿勢が悪くなります。

特に、首の前側にある筋肉や、胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)、腹部の筋肉(腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋)など、体の前側にある筋肉が硬くなると姿勢が悪くなり猫背になります。

 

猫背には、首猫背、背中猫背、腰猫背、反り腰猫背などの種類があり、それぞれに特徴があります。

 

首猫背は、 頸椎に歪みが生じてしまったため頭部が前方に突出してしまい、体を横から見た時に全体的に湾曲している姿勢です。最近よく耳にする、ストレートネックは首猫背に含まれます。

首猫背の原因は主に、うつむく姿勢や下を向く姿勢を長時間続けてしまうことです。頭を下げた状態を長時間続けてしまうと、首への負担が大きくなり姿勢が崩れてしまいます。重い頭を支えきれず、徐々に顔が前に出てしまって猫背の姿勢になります。

特に、デスクワークの方は、うつむいてパソコンを見たり、下を向いて書類を書いたりする作業が多いので、首猫背になりやすいと言えます。作業に夢中になって気付かないうちに長時間、下を向いた同じ姿勢を続けてしまうことも要因の一つとなります。

また、近年ではスマートフォンの利用者が増え、うつむいたままスマートフォンを見続けてしまうことも原因となります。スマートフォンは大人だけでなく子供の利用者も増えているため、子供のストレートネックも増えています。いずれも時間が経つのを忘れて、ずっと下を向いてしまうことが原因です。

 

背中猫背は、背中にある姿勢を維持する筋肉が弱いために背中が丸まってしまい、肩甲骨周辺が前方に出てしまい湾曲している姿勢です。

背中猫背の原因は主に、胸の筋肉が硬くなってしまうことによるものです。胸の筋肉には、胸の表面の大胸筋とその奥にある小胸筋がありますが、それら胸の筋肉は、肩から腕へと繋がっているため、胸の筋肉が硬くなると、肩や腕が前に引っ張られてしまい、背中が丸くなる原因となります。

また、腕組みをする癖のある方や、パソコンの操作などで腕を前に出す姿勢の多い方の場合、巻き肩になりやすく、それも原因の一つとなります。

 

腰猫背は、腰椎が自然な状態よりも後ろに歪んでしまったため、骨盤が後ろに傾いてしまい腰が湾曲している姿勢です。

腰猫背の原因は主に、椅子などに座る際に使う筋肉が弱くなってしまったため、正しい姿勢を維持することができないことによるものです。多くの場合、デスクワークなどで長時間座っている際に、背筋を伸ばして座ることが出来ず、腰の辺りから丸くなってしまいます。日常的に楽な姿勢で座ることが癖になっていることも原因との一つです。

また、座り始めは筋肉を使って座ることが出来ていても、時間が経つにつれて徐々に姿勢が崩れてしまうことも原因となります。

 

反り腰猫背は、腰猫背の逆の状態です。腰椎が前に曲がり過ぎて胸椎が後ろに下がってしまい、腰が前に反る影響で腹部が突き出ている姿勢です。

反り腰猫背の原因は、筋力の衰えと柔軟性のバランスが悪くなることによるもので、胸の筋肉が背中の筋肉より強くなってしまったり、胸の柔軟性が低下してしまうことによるものです。

 

猫背の多くは、腹部の筋肉が硬いことや体幹の弱さが関係しています。腹部の一番表面にある腹直筋と、その奥にある外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋の筋肉はコルセットのようにお腹周りを取り囲んでいます。それらの腹筋が硬くなってしまうと、体の前側の筋肉が縮んでしまって背中が丸くなります。

また、横隔膜の硬さが体幹の弱さにつながり、猫背の原因となります。横隔膜は、肺と内臓を仕切るように張っている膜状の筋肉で、呼吸時に働く筋肉なので、浅い呼吸ばかりを繰り返しているとその筋肉が硬く縮んでしまって背中が丸くなります。

しかし、いくら体幹を鍛えて前側の筋肉を緩めても、骨盤をはじめ骨格に歪みがあると体をきちんと支えられずに姿勢が崩れてしまいます。その体の歪みからバランスを崩して猫背になり、その上また歪みを増長してしまうこともあります。

 

これら様々な原因により猫背の姿勢になると、肩こりや背中の痛み、腰痛、頭痛など、体にも様々な症状が現れます。

例えば、頭の重みが前にかかり、肩の筋肉を使う状態が常に続いてしまう場合、その負担が蓄積して筋肉が硬化し、肩こりや頭痛などの症状が現れます。骨盤が歪んで腰椎に負担がかかる姿勢の場合も筋肉が硬くなるため、腰痛や背中などの痛みが現れます。特に慢性化した腰痛は、常に腰の筋肉へのストレスが大きくなるため症状がひどくなることがあります。
他にも、関節の動きが悪くなることによるスポーツ障害や、内臓系のトラブル、自律神経系のトラブルなどがあります。
内臓系のトラブルは、背中が丸まることにより胸郭が狭まり、内臓が圧迫されて起こります。姿勢の悪さから肺や気管支などの呼吸器、心臓、胃などのみぞおち付近の臓器、膀胱や子宮などの下腹部付近にも負担がかかり不調につながります。
自律神経系のトラブルは、背骨の動きが硬くなることにより起こります。背骨には自律神経の束があるため、自律神経に影響を及ぼし、不眠や疲労感などの症状が起こります。

 

 

意外と気づかないのが自分の悪い姿勢です。普段、立っている時、座っている時、歩いている時、その時々の状態により姿勢も変わりますが、いずれの場合でも、いつの間にか背中が丸くなってしまう癖がつくことから猫背になってしまいます。人によっては、丸くなった姿勢のほうが楽に感じるようになり、普段の生活で猫背の姿勢を続けているうちに、体の歪みが生じてしまいます。

猫背は見た目が悪いだけでなく、体の不調や痛み、病気を発症させてしまうことがありますから注意が必要です。

 

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