柔軟運動を学ぶ

体育の時や部活、スポーツをするときに行う前屈運動はやったことがある人は多くても実際にどこの筋肉をほぐしているのか知っている人は少ないのではないでしょうか。

アキレス腱伸ばして~と言われればアキレス腱が伸びてるんだなと思いますが、アキレス腱って何のために伸ばすのでしょうか。

単純な柔軟運動ですが、その本質と効果を見直してけが予防・健康な肉体づくりに活かしていきましょう。

 

 

まずやりがちなNGストレッチは「反動をつけて勢いよく筋肉を伸ばすこと」です。

柔軟の最大の目的は凝り固まった筋肉を柔らかくほぐしてあげて、血行促進を促すことにあります。

固まった状態の筋肉を無理やり伸ばそうとすると筋を痛めてしまったり、最悪の場合断絶などの危険もあるため、絶対に勢い任せなストレッチはしてはいけません。

柔軟は痛みを伴いながら行うよりもゆっくりとほぐしたい筋肉が伸びているのを感じながら行うことが大事です。

そのため息を止めて力を入れながら伸ばさずに、吸い込んだ空気をゆっくりと吐き出しながら筋肉を伸ばして行きましょう。

 

さて前屈の話に戻りますが、前屈では主に

 

・ふくらはぎ

・膝裏

・もも裏

・お尻

・腰

 

の筋肉を解していきます。自分の硬い部位によって前屈の形が違うので、自分の前屈を見直して体の硬い部分を見つけられます。

※ここでは立った状態での前屈(立位体前屈)の状態を解説していきます。

 

 

①まっすぐ頭を下ろしてもお尻が後ろに突き出してしまう

ふくらはぎにあるヒラメ筋と腓腹筋という筋肉が硬くなっている状態です。

ふくらはぎは第2の心臓と呼ばれ、足先の血液を重力に反して心臓へ戻すための重要なポンプ役を務める場所になります。

ふくらはぎの筋肉を解すことによって、全身の血流を良くして細胞に栄養や酸素が回りやすくなり、心臓の負担も軽減できることから心臓病の予防にも役立ちます。

 

~ヒラメ筋・腓腹筋ストレッチ~

ヒラメ筋はふくらはぎの筋肉の中で一番深層にある、名前の通り平たい筋肉です。

腓腹筋は全身の体重を支えるふくらはぎの一番外側の筋肉です。

この二つの筋肉を意識してストレッチを行っていきます。

 

1.両手を壁につけた状態で足を肩幅くらいに前後に開きます。

 

2.後ろの足をかかとが上がらないようにゆっくり曲げます(前足も曲げても大丈夫です)

 

 

この時伸びているのがヒラメ筋です。

 

 

3.次に後ろ脚を元の位置に戻し、今度は後ろ脚を伸ばしたまま前脚を曲げていきます。

 

 

これはいわゆるアキレス腱伸ばしです。腓腹筋は膝裏から伸びて、足首のアキレス腱に繋がっている筋肉なので、アキレス腱伸ばしでは腓腹筋も一緒に伸ばすことが出来ます。

 

 

 

②頭を深く下ろすと意図せずに膝が曲がってしまう

膝裏の腓腹筋と太もも後面のハムストリングスが硬くなっている状態です。

ハムストリングスとは大腿二頭筋(だいたいにとうきん)・半腱様筋(はんけんようきん)・半膜様筋(はんまくようきん)という太ももの裏側につらなる3つの筋肉の総称で、主に股関節の動作と膝関節の屈折を司る筋肉です。

肉離れをしやすい部位なので、筋肉の凝りを解すことは怪我の予防にもつながります。

 

~ハムストリングスのストレッチ・太もも膝裏~

ハムストリングスは長い筋肉なので、起始部(骨盤付近)か停止部(膝裏付近)のどちらを伸ばすのか定めてストレッチをする必要があります。

この場合は停止部を伸ばすストレッチをして膝の屈伸の柔軟性を高めていきます。

 

1.椅子に浅く座り、左足を前にまっすぐ伸ばします。(背中が曲がらないように注意)

 

2.手は伸ばした左足の腿の上に置いて、背中を伸ばして息を吐きだしながら頭をゆっくりと下げていきます。

 

3.片足10秒~15秒ほど伸ばしたら、足を変えます。

 

*足を伸ばしている時、伸ばした足のつま先を手で持つとふくらはぎのストレッチもできます。無理のないように、ゆっくりとストレッチしていきましょう。

 

 

 

 

③まっすぐに頭を下ろしても床に手が届かない

前屈運動で一番イメージしやすい「体が硬い」状態かと思います。これは骨盤が前傾できていない状態ですが、この原因は股関節の筋肉が硬いからです。

股関節の動作には先ほども出てきたハムストリングスが関係していますので、ハムストリングスを解していきますが今回は骨盤により近い起始部の筋肉を意識してストレッチをしていきます。

 

 

~ハムストリングスのストレッチ・股関節~

 

1.椅子に浅く腰かけて、左足の足首を右膝の上にのせます(あぐらをかくような体勢)

 

2.右手は乗せた左足の足首をつかみ、左手は左足の膝あたりにポンと置きます。

 

3.背筋はできれば伸ばして、息を吐きだしながらゆっくりを頭を前へ倒していきます。

 

4.片足を10秒~15秒ずつ保ったら足を変えます。

 

 

 

以上が前屈で体が硬い人の癖と主な原因です。

身体が硬いからあんまりやりたくない前屈運動かもしれませんが、これひとつでこれだけの筋肉の柔軟運動をしているということです。

お風呂上りなどの筋肉を解しやすいタイミングに前屈習慣を取り入れるだけで、血行促進を促し健康な肉体づくりが出来るのでお勧めですね。

そして、自分の前屈の癖を見つけて身体の硬い部分を理解したストレッチも少し取り入れてみてはいかがでしょうか。

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